顧問税理士の選び方【その３：各業種を理解しているか】

税理士を選ぶ際に重要なのは「各業種への理解があるか」です。

日本国内には様々な業種がありますが、それぞれ事情が違います。
例えば、「支払いの際に手形決済を多用する」や「現金は半年後の入金が多い」等です。

つまり、その業種独特の慣例やそれに応じた会計処理があるため、事情に精通していない税理士だと正しいアドバイスができないのです。

忙しい経営者に代わって、会社の財務状況を可能な限りスピーディーに把握し、先を見据えた助言ができるのが良い税理士の条件です。
業種に理解がないと、ただ単に依頼した税務をこなし、ありきたりなアドバイスをするだけで、付加価値の高いサービス提供は不可能です。

なんでもできる税理士はいません。

法人や個人向けの税務が得意だったり、資産税務が得意だったり、それぞれの業務にも得意不得意があります。
業種についても、経験年数によって差が出てきます。

一歩踏み込んだアドバイスをするには、その業種の特性を十分に理解していないといけません。
精通していなければ、一般的な対策しか提案できず、サービスの質は低いでしょう。

最近では対応業種を絞る税理士事務所も増えています。
ご自身の業種事情を理解している税理士を探す場合には、その税理士の専門分野を確認することも重要です。

特殊な業種で事業運営をされている場合は特に気をつけた方が良い点です。

HP上で得意な業種を掲げて宣伝している税理士もいます。
なので、インターネットを活用するのは有効です。
HPに情報がなければ、面談をした時に聞いても良いでしょう。

「自社の業種ではどんな節税対策があるか」といった質問の返答で、その業種における経験が分かる上、提案能力も見分けられます。
曖昧な回答をするようでは期待できないでしょう。

また、顧問先にどんな業種が多いかも確認しましょう。
同じ業種の顧問先が多ければ、それだけ経験値も高いことになります。

業種の事情を十分に理解したうえで、経営者に適切なアドバイスをしてくれる税理士ほど心強い存在もないでしょう。
そのような税理士を顧問にできれば、事業運営も楽になります。

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